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2011年12月22日木曜日

渋沢栄一の逆境処世術    伊勢田 豊 (社)倫理研究所 参与



 恒例の大森会長の会長挨拶に引き続き、会員スピーチと云うことで幹事早瀬 徹 氏((有)ライフネット湘南)より会員スピーチが行われました。早瀬さんは「事実は一つ、解釈は無数」と云う話を自身が不動産の取引の中で体験した実例を出し、お話されました。事実に裏付けされた迫力あるお話で、全員の胸を打ちました。
 
 それを急遽受ける形で本日の講師である社団法人倫理研究所の参与伊勢田 豊 氏が「存在の原理」という話をされました。存在とはそこに形を以て在るということで、空間の一部を占有しているものであり、働きがあり、役割があるもので、それは価値と云うことでもある。この価値と云うものは大きければ大きいほど価値が高く、社会への貢献度も高いということであり、企業経営者であれば自社の価値を高め、地域に貢献することが使命であると結ばれました。

 本題の「逆境の処世術」の講話時間はこのため、相当圧迫を受けて、資料の紹介だけに終わったという印象でしたが、それから受けた印象は企業経営者なら改めて澁澤栄一なる明治の巨人の足跡の幾つかと対面すべきであるという思いでした。右手にそろばん、左手に論語を持った最初の経営者であるとか経済と倫理を合一させた人であるとかいう紹介の言葉が矢継ぎ早に出て来てきました。

 駆け足でこの逆境の中で注目される業績を上げる企業が紹介されましたが、企業人にとって心すべき座右の銘は「人生は意のままになる」という澁澤栄一の「青淵百話」のエッセンスであると感じました。

 素材が大きいだけにもっとじっくりと時間を取っていただいてお話しいただいたほうが良かったという印象でした。商工会議所の生みの親でもある澁澤栄一氏の遺徳を聴きに茅ヶ崎市商工会議所から若い社員の方々が聴きに来られていました。 
 
 今年最後のモーニングセミナーを締めくくる勉強の素材として日本資本主義の父と云われ、あのドラッガーも絶賛したという澁澤榮一氏の気概の一端に触れられたことにお礼を申しあげます。

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