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2012年4月25日水曜日

倫理の実践にはカステラの一番うまいところを食べられるいわば骨折った人だけが得られる役得がある  後藤 長重 氏


カステラの一番おいしいところ、それは云わずと知れたカステラ本体と敷紙との境にある濃い茶色の薄皮膜状の部分であることは誰でも知っている。しかし、そこを食べられる者はカステラをナイフで切って皆に分け与える者しかその権利は無いと母親に諭された幼少時代。それは倫理を勉強し実践を旨とする我が会員の在るべき姿を現した言葉ではないかとの問いかけから始まった今日のモーニングセミナー。講師は横浜市中央倫理法人会の会長であり、第一地区副地区長でもある後藤長重氏、組織でも影響力を持つ方であり、筆者も少なからずお世話になっている方である。

平成17年に一旦、入会された翌年には事務長を引き受ける羽目に。それをきっかけに多くの役が押し寄せて、こんなことでは現役の経営者が会社のかじ取りを出来るはずがないと、脱退会。が、再び翌年五月に前会長の前島氏と中小企業センターで偶然会い、それがその中に入所している企業の事務所を訪問して「職場の教養」を配って、倫理の広報活動をしているところであることを知り、胸の奥にくすぶっていた後悔に火を点けた。

再び入会し上村会長から「あなたはWebの専門家だから広報をやってくれませんか」と依頼され、それならばできそうと単会のブログ作成を請け負った。折から、県単位で倫理の普及活動の一環として広報の大切さが認識され、全単会で情報発信のツールとしてブログページの作成運動が始まり、時の広報委員長横須賀市倫理法人会の小田さんと、全単会を回りだしたとのこと。

人柄なのかその活動の中で、元々持ち合わせていた面倒見の良さ、お世話好きが多くの方の心を捉え、単会でも、地区でも、県単位でも非常に良好な人間関係を築いておられる。筆者も、たまたま御縁があって当単会の広報委員を仰せつかい、県の広報委員会で色々とご指導を頂く他に、仕事の上、そして人のお世話をする上で、手を貸していただいている。

ようやく倫理運動は「いいことをやっているのだ」という実感が得られるようになったと云われたが、肩に力を入れず、自然体でにこやかに対処される姿は、人生のベテランのようで、まことに尊敬すべきお人柄である。「普及はタダ働きではない」という実例を話されたが、倫理活動を通じて得られる役得と云うものは、会社社会のそれと同じで、会社にどれだけお金を使わせることが出来るかがビジネスマンの価値の尺度と思ってやってきたことと相通じるものがある。根本は私利私欲に惑わされないこと即ち、倫理感に照らして、ということであろう。

先般第一地区でイブニングセミナーが開催されたが、その講師
選定にあたって、挨拶に出向いた千葉県の鴨川で日本一の売り上げを誇る葬儀社のグループ企業「アスカグループ」の代表である丸 淳一氏を訪ねられた時のお話をされた。筆者もその講演会に行って、早速「小さなノート」を買った一人であるが、「気づいたらすぐにやる」という教えである。すぐにやると云っても時と場合により、後でやらなければならないときもあり、忘れないように常にメモを取るという習慣を付けなさいという教えである。


 昔から上司が商談しているとき、傍で聞きながらメモをとる習慣づけはあった筈なのだが、すぐやるという行動力も年齢と共に希薄になりつつあるわが身を顧みながら、再度昔に戻ろうと決心した次第です。ありがとうございました。ご苦労様でした。                 

当日のセミナー会場の一コマです。講師のもたれる「やわらかさ」と「やさしさ」が伝わってくるような雰囲気の中で、お話が伺えました。        











2012年4月19日木曜日

脱サラして良かった  講師 舩越 芳孝 氏


 今日の講師は青葉区倫理法人会の前会長で、現相談役の舩越 芳孝氏である。脱サラしてと云われる通り、石油メジャーで28年間サラリーマン生活を送ったのち、早期退職に真っ先に手を挙げ、退社されたが、その時未だ何をやるのか決めていなかったという猛者であるが、その印象はその佇まいからは想像できない。真に静かなお人である。9人所帯の零細企業とおっしゃるが、その会社の給料は一部上場企業の大卒の平均給与よりも多く支払っていますと述べられた。この言葉が、今日の講話の伏線であった。

 もともと社内コンピューターシステムの開発の担当であり、内向きの仕事をやって来られた方であるので営業色は無くて当たり前なのだろう。そんな人が目的もなく、いきなり退社と云う話につながるかであるが、ご自身によると、内向きの仕事であり、良くも悪くも大したことはない。わくわく感が乏しいのだそうだ。さらに大きな会社であればあるほど一定の年齢、キャリアを踏めば、おおよそのゴールが想像でき、日々に刺激がなかったということらしい。

 退社したのが49歳、経験や人脈、お得意先を活かして仕事をするというスタンスならば当たり前だが、同じことをしたくないという信念から、ハウスクリーニング業に手を染め、さんざん苦労をし、人を資源として行う仕事は実は大変な仕事であるということを肌身で知り、営業力の限界、能力の限界を知ったことから、新しい分野として貸地ビジネスに進出。しかし、軌道に乗るまで、社員に給料も払えないような実態が続いた。そこで採ったのは中国の故事にならって「隗より始めよ」の実践である。事業に精通した者を登用すると共に給料体系を変更し、成果応酬を基本に組み立て、社員のやる気を引き出し、一挙に10倍の契約件数を実現できたそうだ。


 「自分より先ず他人」という経営理念に変更し、それがきっかけで社運が向いてきた。倫理で多くの人との出会い、様々な経験によって、我欲を捨て、個々の個性や癖を認め、当たり前の日常に感謝する心を以て事に当たることが出来るようになった。これは独立をしてこのような経験をしたからこそ得られる喜びであり、生きがいである。

人からいろいろなことを教えていただき、沢山のインプットを自分は出来たけど、自分から他人に対してアウトプットしていないことに気が付き、それが人前で話そうという動機になりましたと語られたが、お話を伺って、失礼ながらお話は上手ではないが、ウソも張ったりもない人柄がにじみ出た、ほのぼのとした講話でした。ありがとうございました。


寒川神社前の桜




2012年4月4日水曜日

小さなことから実践する -仕事と家族と倫理とー  上野 博之 氏


今日の講師は県の第一地区長で横須賀市倫理法人会の前会長で現在の相談役上野博之氏である。県関連の会議等に出るとお目に掛かる機会の多い方で、それだけ現役で普及活動を熱心にやっておられる証拠でもあるのだが、47歳でダスキンの関連のFCを統率するアシスト・クルー株式会社
の代表取締役である。

横須賀生まれの横須賀育ちと云うことで、2000年から横須賀市倫理法人会に関わっておられる。その前はサラリーマン生活を送っておられたが、独立してからのこの10年が公私とも一番充実した10年間であったという。正に倫理と共に歩んだ人生、その実践、体験の中から今感じておられること。それが今日のテーマである。

我々が理解しやすいように別紙でレジメを用意してこられたが、40分程度ではお話を全部お聞きすることは出来ず、お話になる方は苦労されるだろうと思う。その意味で、このような資料は我々の理解を促進するものであり、有難い。アシスト・クルーと云う会社の歴史は古く1902年、ランドリーがルーツの企業、このあたりの下りはこのMSで同社会長の長嶋徹氏がお話になったことがある。余談であるがこのブログの中で一番読まれてるのが長嶋徹氏の「波乗り人生」である。その理由はよくわからないがダスキンのフランチャイズチェーンの関連で働く人たちがご覧になっているのかも知れない。

現在の社名は平成元年に長嶋ランドリーから改称されたものだそうだが、命名は社員さんだという。ASSIST(助け合う)CREW(仲間)ということで、企業理念、社風を良く現した命名として採用された方には金一封がでたそうだ。

社内では積極適に独立支援をされる制度も完備しているがこれは長嶋現相談役の発案で始まった制度とうことで、社員のモチベーション、社員の成長を第一位に置く同社のポリシーを代表するものだ。




法政大学教授の坂本光司さんのベストセラー
「日本で一番大切にしたい会社」を引き合いに出して会社として最も大切な財産は人材即ち社員ですといわれた。
1番・・・・社員
2番・・・・取引業者
3番・・・・お客様
4番・・・・地域の住民の皆さん
5番・・・・株主
この序列が本当の優先順位である。

MSのいいところは会社の幹部社員を一緒に連れてこれること。価値観の共有と云う観点から大いに利用すべきである。朝礼の大切さ、朝起きの必要性は述べるまでもない当たり前の
行動である。

倫理と家族と云うくだりではひのえうまの奥様との確執が多々あり、苦労された話を笑いながら淡々とお話になったが、社長になる前の一番大切な時期にそれが度々起きたそうだが、大変だったろうなとわが身に置き換えてお聞きしておりました。今は大変うまく乗り越えられたようで、何よりだ。家庭円満が仕事の成果につながるとも云われたが、同感である。筆者はいまだに乗り越えられないが。

当たり前になると「実践」から「習慣」になる。

上掲の写真は茅ヶ崎市倫理法人会の名物です。(大森会長の笑顔、相模川端の並木、
大門三郎さん、馬入橋)