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2011年3月30日水曜日

道を拓く  倫理研究所首都圏方面長 伏木 久登 氏


川津桜が咲き、花の蜜をついばむメジロが姿を見せ、本格的な春の到来はもうそこまで来ている。今朝のMSの講師は首都圏方面長の伏木久登氏においでいただいた。テーマは「道を拓く」ということで、こころの持ち方が道を拓く源であるというお話をいただきました。前段でなぜ今、道を拓くという行動が必要なのかと言うお話を頂いたが、これは倫理に参加されている会員ならば、誰しもわかっていることではあるが、それをどう打破していくか、身近な例として今日のMSで会員スピーチをされた川野幹事を例に、判りやすく話していただいた。人として、更には経営者としてとるべき対処は消極的な対処法では何も生まれない、むしろジリ貧への道をたどる。止まることは敗北を意味し、前進のみが問題を解決して成長していく道であり、企業人ならばこのスタンスが必要であると。従って、頭で考えるよりも「行動」することにより自分がそして周りが変わるという循環になる。繁栄や成功も永続的でなくては本物でない、人に即ち、世の中に認められてこその話であり、その為には小我を捨て、大我を尽くすことである。この大我とは人も企業も同じであるが、自己の個性を出来るだけ伸ばして、世の為、人の為に使うことである。自分の損得と言うバランスから言うと得にはならないが、周りに役立つと思えばそれをやり続けることが大我に生きることである、その意味で「こころ」こそが道を拓く全ての源であるというお話であった。正しい動機、正しい思想、それは人にそして世の中に役に立つかどうかが物差となる。

2011年3月9日水曜日

先達の願い


今日のMSの講師は菊地英昭さん。寒川神社となりにある曹洞宗の禅寺興全寺の住職である。住職の傍ら、東京理科大学の非常勤講師も務められ、ご専門は教育法規と言うことなのだが、その中でもアメリカの教育事情がご専門とのこと。少し、米国の流れも説明され、今や学校も選択の時代に入り、子供と親が自分のやりたいことをはっきりさせてその目的に沿った学校選びの時代になっているとのことだ。日本でも中教審で教育バウチャー制度の導入が提案され、学区の撤廃等を行い、公立学校にも競争原理、市場原理を持ち込む動きがあるとか。世界各国の教育制度や教育事情を見てみると、一長一短はあるが、そのなかでもフィンランドの教育レベルは世界のトップにランクされるが、一部のエリートを作る教育ではなく子供全体の教育レベルが平均して高いということにあるそうだ。教育の特徴として語学を大切にしていることが挙げられるそうで、国語はスウエーデン語であるが、その他2ヶ国語、計三カ国語が必須だそうだ。国語教育の重要性が図られていることが、最大の特徴とのこと。日本では今年四月から小学校の5・6年生に英語教育が導入されるそうであるが、果たして、その受け皿が出来上がっているのかどうか?と述べられた。  菊地さんのもう一つの顔はさむかわの国際交流協会の会長を務められていることだ。米国のペンシルベニアにあるワシントン&ジェファーソン大学の学生と寒川との間で行われる交換留学制度の運営を行っておられる。子供たちは異文化に触れることで、逆に自国の文化に対する興味が呼び起こされるという。米国にはキリスト教徒で「アーニッシュ」という派があるそうで、15万人ほどの教徒は電気は使わず、移動するにも車は使わず、歩くか馬による移動を行うそうだ。要するに文明の利器は使わずに現代に生活しているそうだが、その社会で子供たちにその生活を体験させることで、子供たちが得られるものは限りなく価値を持つことが多いということだ。多分、我々が忘れて久しい「something never change」があるのだろう。  膨大な参考資料を頂き、それとお話も広範囲だったため、正確な把握ができているのかどうか不安であるが、間違っていたら訂正、そしてお許しをいただきたい。我々の世代の共通した思いは「子供たちが心身ともに健やかに成長し、この国を立派に守ってくれること」だ。菊地御住職の活動にエールを贈らせていただきたい。