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2012年8月29日水曜日

繁栄の条件Ⅱ「継承の順序」   法人アドバイザー 上村 國喜 氏


 先ず本題に入る前に新潟の長岡藩の歴史について少々調べる必要があった。今日の講話の前段は講師上村國喜氏の出身地長岡市のバックボーンとなっている「米百俵」、「常在戦場」の魂の部分から入られたからである。

 この「常在戦場」は筆者の故郷愛知県三河地域の牛久保という土地の豪族であった牧野家の家訓だそうである。その由来は当時その地域は織田信長、武田信玄、今川義元、徳川家康等に囲まれ、毎日が戦いの場であった牧野氏の境遇から生まれた言葉で、徳川の譜代大名として三河から長岡へ領地が変わってもそれは250年の今日に至るまで長岡市の精神と云う形で引き継がれてきた。幕末に戊辰戦争で敗北し、領土が焦土と化した時、「国づくりは人づくりから」と家老の小林虎三郎の指導で始まった国漢学校の創設は支領から贈られた見舞い品「米100俵」を前にそれをどう分けるかではなく、どう生かすかと云う考え方を人に説き、それを売却したお金とその他から調達した金、合計3250両で国漢学校を創設、その学校が長岡幼学校につながり、続々と国に役立つ才能を排出することになった。

「国が興るのも街が栄えるのもことごとく人にある。食えないからこそ、

                  学校を建て、人物を養成するのだ」

 倫理の会費10,000円が惜しいと退会する企業があるが、月10,000円で将来会社に何十億、何百億の利益をもたらしてくれる社員が育つならこんな安い投資は無いと考えられないだろうか。倫理の会費は企業の研究開発費である。私の経営の根本は倫理の導入であり、徹底活用である。そして成功を収めることが出来た。全ては人の教育にある。家庭も企業も国もである。

 戦後日本が駄目になった最大の原因は占領軍の「家督制度」の廃止である。それによって家を継ぐという日本古来の伝統文化そして日本人が最も大切にしてきたモノを破壊されてしまった。親を想い、祖先を想い、今を感謝する心の在り方を失った日本は限りなく破滅への坂道を転げ落ち始めた。法事をやらない家が増えている実情はやがて家系の消滅につながる。「家系を見れば将来が予測できる」とまで断言されたが、自分自身の胸にズーンという衝撃を受けました。我が家も限りなくその道を歩み始めているなと云う実感である。

 長男でありながら家を出た自分は入る墓もない。唯一、リビングに両親の写真を飾り花とお供え物を最近は始めたが、家督を譲る時、この考えが自分自身に在ったら、決断も違ったかも知れない。

個人の力では企業のリ属性は不可能であるが下記の4項目が
家と企業の生命力を持続させる基本である。
 
 1.名跡(名前の由来、家系、家系の強み)

 2.祭祀(称えて、引き継ぐ)

 3.家業(正しい収入、正しい継ぎ方が家、企業の後継者を
   育て、永続させる)

 4.家産(一家の財産、身代、身上)

 
短い時間で、ほんの僅かの感動でしたが、その奥にある莫大な私産を感じました。日本の将来を若い世代に託すより方法がない我々世代の心の内を吐露して頂いた本当にありがたい45分でした。ありがとうございました。

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本日の会員スピーチ・・・・・・片山 一弘 さん(ソニー生命保険)

 

昨年、テレビ業界(エキストラ等の派遣を仕切る仕事)から生命保険
業界に転出。倫理との出会いは永年親交のあった当会の会員足立久則氏の倫理入会後の変貌ぶりに驚かされたことだということです。それまでは週末になると夜遅くまで外へ飲みに歩くという生活だったものを足立氏の変貌ぶりを目の当たりに観て、一念発起入会されたとの事。

 早起きの生活習慣化はいろんなことを気付かせてくれるきっかけとなったと語られました。仕事柄、他人との縁が仕事につながるので、出会いを大切に仕事をしていきたいと結ばれました。




2012年8月22日水曜日

心づくり、商品づくりの事業経営を目指して  芦川 浩 氏


   右手の紙袋の中には「葦」の経営理念と五心と呼ばれる「行動指針」それに自慢の逸品「マドレーヌ」が入っている。今朝のMSの講師は第三地区長で株式会社葦の代表取締役芦川 浩 氏である。受講者の机の上にこの紙袋が置かれていた。

 洋菓子製造販売をメインに11店舗展開を湘南地区で行っている「葦」の企業戦略は商品づくりで決定的な他店との違いを強みとして出すことであり、そのためにはケーキ職人の腕と人間力を磨くことであるとの信念で実弟を軸にモノづくりに携わる社員さんやパートさんの教育に力を入れているとのこと。しかし、ここで違うのは職人だからモノを上手に作る技術さへ上げれば良しではない。商品には作り手の心の有り様が商品に現れるとの信念の基に、総合的な人間力の向上が不可欠であり、その観点から社員教育を行っているとの事。この道しるべは先にも触れた「五心」と呼ばれる行動指針にある。これは50周年を記念して、経営理念と共に再吟味され制定されたものだという。
企業の有り様はお客様に喜んでいただくこと、幸せになってもらうことにあり、そのことを商品を要としてそれに関わるスタッフ全員が足並みをそろえていくことである。お客様に喜んでいただき、その評価の証しとして利益を頂き、その利益を地域に還元していくことが企業のアイデンティティーであると話された。これを実際にやっておられるが故に、倫理研究所から「倫理17000」の認証企業という栄誉を受けられたそうだ。


 認証制度や認証の資格審査項目の詳細は説明をする必要はないと思いますが、要するに倫理の教えに基づいた経営が行われ、他と比較して一段と高い成果が出ている企業であるかどうかと云うことであろうということは容易に想像できます。この近辺では二社ほどしかないそうで、大変名誉ある勲章だそうです。これを汚さないように更に勉強・努力・実践が日日の緊張感に繋がっていますと述べられた。

 元々祖先は山梨県のご出身だそうで、第二次対戦で軍関係の仕事(洗濯屋さん)に従事されて茨城県の霞ケ浦から戦後、大磯へ引っ越し、その後平塚の駅前西口で菓子問屋を創業するも先を見越して日銭の入るビジネスへ転換。父上は行動力のある人で、今の「葦」の礎を造られたそうだ。洋菓子屋への進展も6歳下の実弟を父上が洋菓子店に修行に出したことに遡るということだ。

 大学紛争にも巻き込まれ、すさんだ学生生活の後、大学中退で「けじめ」をつけて、家業を弟さんと一緒に継がれたということだ。自分は営業、弟さんはケーキ作りを分担し、両輪がフル稼働し、現在では社員数も340人を超える大所帯に発展した。

 「商品力が先ず第一」と材料の吟味、手間暇掛けても手作り感を大切にしたいという「葦」のケーキは湘南のブランドとして着実に地盤が固まりつつあるようだ。終戦の月に親の背中を思い出させていただきました。我々の先代は「凄かった」とこの年になって想いを新たにしております。

                               
先日の花はんにおけるジャズコンサート夕べに来られていた茅ヶ崎在住の山際さんが来場され、初めて当会のMSを体験していただきました。


今日のMSは19社19名の来場で、未だ夏休みが若干続いている印象でした。

2012年8月8日水曜日

ストーリーを使った組織づくりと営業戦略  はらりゅうこ氏


 「無敵のストーリープロデユ―サー & STORY」と自身のブランディングを表現されたはらりゅうこ氏を講師に迎えて、盆前の最期のMSが行われました。今朝は日本海にある高気圧のお蔭で幾分か涼しい。立秋の御利益かも知れない。

 ここで「無敵」という言葉を使われているが、それは「敵がいない、戦わない」という意味でお使いになっているとのことで、これは今日の講話のエッセンスの部分、即ち、誰一人として同じ道を歩んできた人はいない、つまり他人と同じ人はいないのだから、自分自身の特徴(あるいは他人との違い)を極大化して伝えて行けば、他人と争うことはないという意味である。

 ソーシャルメディアが台頭し、ホームページだけでは集客できなくなって来た時代に在って、HPも
ブログもフェースブックもトータル的に統一感のある訴求が不可欠で、そのスタンスも顧客志向であって、顧客の「共感」を呼ぶものでなければならない。集客よりも向うから来てもらえるソーシャルメディアの発信が事業成功のカギであると。



 では「STORY」とは何かと云うことであるが、
発信者のく「夢・想い・強さ」を物語るもので、
「経歴」ではないとのこと。

 そのワークシートは:

1.今まで何をやって来たか・・・・・過去
2.何故その事業を始めたか…過去・現在
3.今、何をしているか・・・・現在
4.誰に何を実現させたいか・・・・未来

この様に過去・現在・未来をカバーしたものであり、その視点は「お客様の為」というところでなければならない。そのストーリーはお客さまから「興味と信頼と共感」を得られるものでなくてはならないことは言うまでもない。成熟社会は価値社会の到来でもある。モノやサービスそのものではなく、
それによってもたらされ「もの、こと」の伝達がキーである。


 創業者の持つ「STORY」テラーが社員であり、取引先であり、お客さまになったとき、一つのブランドが確立する。ブランドとは「お客様の期待値」ということになる。

 中小、零細企業にとってソーシャルメディアの発達は、膨大なコストと時間が必要だった過去の状況とは変わり、追い風になっている。このお話をお聴きして、今一度自社のソーシャルメディアの棚卸をしてみようと思った次第です。

 はら先生には期待値以上の「価値観」を与えていただいた機会でした。ありがとうございました。




 

2012年8月7日火曜日

H.25年度横浜ベイ地区ゴルフコンペの開催


 9月より新年度となりますが、横浜中央、横須賀等の単会が中心となって企画されたゴルフコンペの案内が出来ました。このグループは従来から定期的にゴルフコンペを開催し、横のコミュニ―ケーションの活性化を図る手段の一つとして参りました。

 開催趣旨にも書かれているように新年度が始まるタイミングで、更に一層、会友の結束を高めようとの狙いです。開催日は水曜日と云うことなので、単会によってはMSの開講日にあたるところがあるかも知れませんが、これも倫理活動の一環であり、堂々と参加ください。

 会場は、ゴルフ場業界でもコースの難度、グレード、メンテナンス、従業員のマナー等々が非常に評価された人気コースです。何故、人気があるかを是非、探って頂きたいものと思います。

 横浜のベイエリアからは1時間45分程度の道程です。距離は在りますが、道路事情はよく快適に走れます。お申し込みは上掲の画像をクリック頂いて印刷後、記入,FAXしていただくか、参加者の氏名、会社名、生年月日、連絡先の4項目を別紙に記入してFAX(045-716-6653)していただいても結構です。先着10組、40名になり次第、締め切りさせていただきます。

2012年8月1日水曜日

笑顔の種を蒔きましょう! 人生ハッピーに!ポジティブに


 今朝のMSの講師は「スマイル&マナーコンサルタント」ヴィナカ代表の高橋美緒さん。横浜市中央倫理法人会の幹事でもある。筆者はよく中央のMSに参加するので、顔見知りの間であるが、どんなお話をされるのかは初めてのことであり、興味深く伺った。

 ちなみに「ヴィナカ」とはフィジー語で「ありがとう」の意味だそうだ。これよりは日本語の「ありがとう」の方がインターナショナな言葉であり、そのままで通じるレベルにあるそうだ。外人と話しをしてもThank Youではなく「ありがとう」で十分通じるとの事。
そもそも1年半前に倫理法人会に入会されるまでは、人の為とか地域の為とかいうことにはまったくと云っていいほど、関心がなく、仕事として表参道のアニヴェルセルで販売のノウハウをトレーニングする仕事に就いておられたが、一念発起して起業。個人のキャリアアップや、企業研修等の仕事の傍らボランティア活動もされている。地域の為に生前活動されたお父さんのDNAが私の中に眠っていたのかも知れないと苦笑されていた。




 大人は一日平均10から15回笑うそうであるが、これが子供になると400回にもなるそうだ。概して日本人は欧米人と比べると笑い顔が少ないそうであるが、その理由として云われることは:

  1.言葉(表現)の違い。身振り手振りが大きい
  2.食事の違い。日本人の食材・食事は柔らかく、筋肉が
    いらない
  3.文化の違い。欧米では赤子が生まれた瞬間から
    「笑顔」づくりのトレーニングを施す

 
 「笑顔」の効果は云うまでもなく:
  1.売上アップ。こちらが笑えば相手も笑って応対してくれる
  2.免疫力のアップ。病気から身体を守る。心の状態、身体の
    状態を変化させる力を持つと云われる。

 「笑顔」のポイントは:

  1.顔の筋肉を柔らかくする
  2.口角の位置を上げる
  3.眼力(めじから)を付ける
  4.口元のトレーニング。口元は年齢が出易い。口元を綺麗にする

これらのトレーニング体操を全員で行ったが、ポイントは「笑顔の種を蒔きましょう」という言葉にもあるように受け身ではなく、こちらから笑顔で働きかけていくことにより、笑顔の輪を広げ、世の中に活力を呼び起こしていきましょう。そうすればおのずと企業の目的である「利益の拡充」にも通じるというお話しだったと解釈いたしました。有難うございました。