go to home page

2012年8月22日水曜日

心づくり、商品づくりの事業経営を目指して  芦川 浩 氏


   右手の紙袋の中には「葦」の経営理念と五心と呼ばれる「行動指針」それに自慢の逸品「マドレーヌ」が入っている。今朝のMSの講師は第三地区長で株式会社葦の代表取締役芦川 浩 氏である。受講者の机の上にこの紙袋が置かれていた。

 洋菓子製造販売をメインに11店舗展開を湘南地区で行っている「葦」の企業戦略は商品づくりで決定的な他店との違いを強みとして出すことであり、そのためにはケーキ職人の腕と人間力を磨くことであるとの信念で実弟を軸にモノづくりに携わる社員さんやパートさんの教育に力を入れているとのこと。しかし、ここで違うのは職人だからモノを上手に作る技術さへ上げれば良しではない。商品には作り手の心の有り様が商品に現れるとの信念の基に、総合的な人間力の向上が不可欠であり、その観点から社員教育を行っているとの事。この道しるべは先にも触れた「五心」と呼ばれる行動指針にある。これは50周年を記念して、経営理念と共に再吟味され制定されたものだという。
企業の有り様はお客様に喜んでいただくこと、幸せになってもらうことにあり、そのことを商品を要としてそれに関わるスタッフ全員が足並みをそろえていくことである。お客様に喜んでいただき、その評価の証しとして利益を頂き、その利益を地域に還元していくことが企業のアイデンティティーであると話された。これを実際にやっておられるが故に、倫理研究所から「倫理17000」の認証企業という栄誉を受けられたそうだ。


 認証制度や認証の資格審査項目の詳細は説明をする必要はないと思いますが、要するに倫理の教えに基づいた経営が行われ、他と比較して一段と高い成果が出ている企業であるかどうかと云うことであろうということは容易に想像できます。この近辺では二社ほどしかないそうで、大変名誉ある勲章だそうです。これを汚さないように更に勉強・努力・実践が日日の緊張感に繋がっていますと述べられた。

 元々祖先は山梨県のご出身だそうで、第二次対戦で軍関係の仕事(洗濯屋さん)に従事されて茨城県の霞ケ浦から戦後、大磯へ引っ越し、その後平塚の駅前西口で菓子問屋を創業するも先を見越して日銭の入るビジネスへ転換。父上は行動力のある人で、今の「葦」の礎を造られたそうだ。洋菓子屋への進展も6歳下の実弟を父上が洋菓子店に修行に出したことに遡るということだ。

 大学紛争にも巻き込まれ、すさんだ学生生活の後、大学中退で「けじめ」をつけて、家業を弟さんと一緒に継がれたということだ。自分は営業、弟さんはケーキ作りを分担し、両輪がフル稼働し、現在では社員数も340人を超える大所帯に発展した。

 「商品力が先ず第一」と材料の吟味、手間暇掛けても手作り感を大切にしたいという「葦」のケーキは湘南のブランドとして着実に地盤が固まりつつあるようだ。終戦の月に親の背中を思い出させていただきました。我々の先代は「凄かった」とこの年になって想いを新たにしております。

                               
先日の花はんにおけるジャズコンサート夕べに来られていた茅ヶ崎在住の山際さんが来場され、初めて当会のMSを体験していただきました。


今日のMSは19社19名の来場で、未だ夏休みが若干続いている印象でした。

0 件のコメント:

コメントを投稿