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2013年9月22日日曜日

小規模神社の日常 茅ヶ崎市倫理法人会会員 第六天神社宮司 櫻井 明彦 氏


  入会式の後、神道の世界の話を致しますが、誤解や迷惑をおかけすることは本望ではないので、当たり障りのない話を致しますと言われて、登壇された茅ヶ崎の国道沿いにある第六天神社の宮司、櫻井さん。家庭倫理の会の会場となっている同社の幼稚園跡は湘南地区の倫友の広く知るところであるが、その家主の櫻井さんがこの度、当会に入会され、そのご縁で、今朝の登壇となりました。神道のお話を聞けるのは滅多に無いことだ。

 昭和16年、南洋諸島のパラオで、南洋庁所属の神職の家庭に生まれ、戦況が悪化した19年に日本へ引き揚げて来られたが、途中で僚船が潜水艦の攻撃で撃沈され、洋上で生後3ヶ月の弟を水葬に付する不幸を経験しながらも、自分に運があったのだろうか両親共々無事に帰国。神様からの授けモノか両親から丈夫な体と健康そして強運を頂きましたと語られた。

 昭和21年に父親が寒川神社に奉職、その後25年に今の第六天神社の宮司に転じ、昭和28年に幼稚園を、33年には結婚式場を開設、年間150~180組の結婚式を取り、
順風満帆だったが、増築計画を機に結婚式場から撤退、二件あった幼稚園も宗教法人のままでは助成金が下りず、マイナスの採算性に見切りをつけて、撤退。この結婚式場からの撤退は自分の生涯最大の傑作と語られた。結婚式も神道の世界ではなくチャペルの時代に移行して行ったことからもこの決断は◎と。

 ちなみに第六天神社は茅ヶ崎にある7社の神社を束ねる地位にあるとか。ちなみに神社は7000社、4万人の神職で運営されている。方やお寺も全国で数は7000社だが、僧侶は32万人。市場規模の違いが大きいとのこと。従って、本業だけでは食べられない神社が大半と言うことだ。茅ヶ崎で専業は第六天神社1社のみ。

 何故、神職を続けているかと言われれば、それはDNAかな?と。 1300年続く45代目の神職とのこと。資産・不動産があっても勝手に処分は出来ない。神社庁にお伺いを立てれば、大抵はNOとのこと。(先般の福知山での花火事故を引き合いに)例えば、伝統の浜降り祭を例にとっても、人命に関わる大事故が発生しても、それは自己責任ですと、建前では通らない現実がある。補償が1億円と言われて、それを負担できる神社はいない。氏子がおられても、その方たちにお金を出してくれと言っても、それは現実的には無理。神社がそれを肩代わりしなければならない。神社にお金を貸す金融機関はありませんと。それが、できるのは、せいぜい寒川神社一社のみでしょうと。不眠不休で準備をして、結果的に何も無ければ良いが、・・・・・とこういう実態が神社の置かれている立場ですと締めくくられた。




朝倉会長の挨拶

新会員の認証式。バッジを胸に
付ける朝倉会長とそれを受ける
櫻井氏














倫理法人会憲章を授与












人前で話すのは苦手とか。もっとも神主はお客さんに背中を向けて仕事(祝詞)をしている。

  貴重なお話を有難うございました。一杯飲んで、こういう話を聞けば、もっと有意義な時間に
 なることは間違いないだろう。(お酒を供えられるが、飲まれるかどうかは確認しておりません)


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