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2011年11月10日木曜日

地方自治体の首長とは・・・・寒川町町長 木村 俊雄 氏

 ぐっと冷え込んで今秋一番の寒さがやってきた。家を出るときはさほど感じなかったが相模川の風はやはり冷たい。会場へ降り立った瞬間、冬の足音が聞こえてきた。
 さて、衝撃的な講話を聴いてもう一週間がやってきた。今日は新任の寒川町町長木村俊雄氏が講師ということで、会員の中には選挙で木村町長を担いで、一肌脱いだ会員もおられるようだ。現役二期目の現職を向うに回して圧倒的不利を囁かれた選挙戦であったが、蓋を開けてみると圧勝とのことで、その背後には木村氏が町の職員として長年、寒川町の為に尽力されてきた積み重ね、即ち実績と人望があったようだ。ただ、選挙はそれだけでも勝てないそうで、選挙参謀というプロの存在も大きかったとは一緒に氏を担いだ人の言葉だった。
 さて、生まれも育ちもそして人生も寒川町と共に歩んできた62歳。定年後、一旦町の職員から外れられて、却って町政の実態と云うものが良くわかり、そのことが郷土愛に火を点けたと話された。それだけに胸に秘めた想いがあるようで、今日はその一端を聴くことが出来た。
 7つの絆を公約として掲げ当選されたが、その内容は:
   1.安心して暮らせるまちづくり
   2.明日を担う子供たちの健やかな育成
   3.地域の絆づくり
   4.いきいきと暮らせるまちづくり
   5.活力のある産業の育成
   6.豊かな自然を守る
   7.徹底した行財政改革の推進
 というものであるが、国であれ、都であれ、市であれ、県であれ、今の時代に共通した課題である。幸いにして寒川町は人口47,600人ほどの町であるが地方交付税が支給されない全国でも数の少ない自治体だそうで、バランスのいい街づくりが既に過去から続いているとのこと。ただ、やはり人口の伸びは少なく、しっかりした企業からの税収にささえられてはいるが、税収の増加は容易ではなく、限られた予算の中で何を優先してやるか、何を見直すかが重要であると話された。
 新年度の予算の編成時期に来ているが重点は:
   1.教育
   2.安心安全な社会基盤の整備
の二つだと強調された。教育問題は深刻で、教師の在り方、キャリキュラムの在り方等々、将来の日本を担う子供たちへ倫理や道徳も織り込んプログラムを構築したいと述べられたが、根は家庭教育にあるのであって、親が変わらなければ、子は変わらないという側面もある。それほど環境は厳しい。
 安心安全な社会基盤の構築は先ず、自助の精神在りきであると強調された。行政が何をやってくれるかと待つばかりでなく、自分たちで何ができるか、できることはお互いに助け合ってやっていこうというコミュニティーづくり、即ち絆づくりだと語られた。その為には、町の職員が町に日常的に足を運び、町民とテーマについてお互いに相談するという姿勢が大事であって、その定期的な触れ合いの場を二か月に一度の割で「街づくり懇談会」という形で始めておられるそうだ。地域は地域で主体的に考え、それを町にぶつけてもらうこと。「役場の人間は役に立つ人間でなくてはならない」という意識改革を先頭に立って行っておられるということだ。
 寒川町は平塚市、藤沢市、茅ヶ崎市、海老名市等々の市に囲まれて、生活基準が都市並みになっている部分があり、どのレベルの行政サービスが適切かという見直しのテーマもあるようだ。一番、最後に一番難しい課題を話されたが、協働の町づくりの中で、ぜひ実現していただきたいものだ。
 新任の町長さんにエールを送ります。期待しております。頑張ってください。

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