非常に厳しかったが「情利」を持ち合わせていた義父に人間としての「使命」を学んだと切り出された田中 肇幹事長。使命とは自分の命をどう使うかということであると。情は心に通じ、徳に至る。利は才に通じ、優れた経営感覚に通じる。
晩婚(38歳)だったという田中さん。大阪の寝屋川育ちの奥さんを娶られ、義父の会社に入られた。義父は太平洋戦争で九死に一生を得た一人として、印刷機械の商社を立ち上げ、社是を「業界の発展の為に・・・」とし、自分は何を目指すのかという事をはっきりさせた上で、事業経営をやった人で、経営者は大空のような大きなキャンバスに自分の夢を描かなくてはいけない」と常日頃から教えを受けたそうだ。苦労して会社を年商300億円台に乗せたが、オイルショックで銀行からの借り入れではなく輸入元のドイツの印刷機メーカーから増資という形での資金援助を受けたことにより、会社を失う羽目になった。
同社の子会社の社長で27億円ほどの情報システム関連の企業を経営していた自分も、結局追われるように退職することになった。その間、ショックのあまり胃がんに罹った義父、そして身内には息子の喘息と云う病気が重苦しく乗っかって来ていた。多忙で家庭を顧みず、不用意に自分が発した言葉により、その原因を造ったことを気が付き、家庭倫理の会に通うう日々が、やがて家族の絆を摂り戻し、病気も快癒し、今は社会人として立派に仕事をされているという下りは、聴く者の心をぐっと掴んで離しませんでした。そしてご自分の持病まで知らないうちに直ってしまうということの不思議さは倫理の勉強のお蔭かもとふりかえられた。
子供にはそれぞれ向き不向きなことがあり、親の希望を押し付けることなく活かしてやることの大切さに気付き、今を企業コンサルやビジョンづくりのお手伝いの仕事にもその経験が活かされていると振り返られた。義父からは「人の為に、社会の為に」生きるという事を学び、実父からは「誠実に生きる」という生きざまをその背中から学んだと述懐された。
今日の会員スピーチは岩澤相談役。
連絡事項は早瀬副専任幹事
誓いの言葉は大森康子会員
0 件のコメント:
コメントを投稿