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2009年11月12日木曜日

断食で感じた親祖先




親自身は亡くなっても、常に自分自身の内(なか)にある

 今日の講話者は湘南中央家庭倫理の会の会長朝倉照雄さんである。当茅ヶ崎市倫理法人会とは大変縁の深い方なので、会場内も和気藹々の雰囲気が漂う。

 「断食」という修行を通じて得られた体験と、それをベースに行なった「倫理」の実践に付いて幾つかの事例を引き合いに出されてお話になった。自身の歯医者という職業を通じ接する患者さんの後ろにも親があり祖先があると思えば、治療にも一段と熱が入るという。従業員に大しても厳しいだけでは駄目で、どんなに欠点だらけの人でも必ず素晴らしい点が幾つかあるもので、欠点だけを言うのではなく、長所を徹底的に取り上げて、それを強調してやること。誕生日に花を贈ることと同時に少々の現金(親に何かお土産でもという程度)とメッセージをつけて渡すようにしたことにより、自分の気持ちも伝わり、そのレスポンスも還ってくるという好循環が産まれつつあると言われる。

 自分自身を粗末にすることは、親を祖先をそしてルーツまでもを粗末にすることであり、それは絶対に避けなければならないこと。自分を大切に扱うことは親・祖先を大切に扱うことである。それが人の努め(倫理)である。


2009年11月4日水曜日

極めつけは「ぶり大根」




食文化の伝承に失敗した日本の悩み

箸も握れない、魚の切り身を観てもそれが何の切り身かも想像もできない親子が増えて日本の食文化の崩壊が深刻化している。これは我々の共通した認識であるが、そのことに対して行動を起したのが今日のモーニングセミナーの講師大貫圭さんだ。

 築地に「おさかなマイスター講座」があると聴き、そこのプロクラスに入校した大貫さん。50歳を過ぎての決断だった。それは湘南に生き、湘南を愛した人間が、湘南の幸である魚の価値がドンドン失われていく現実を目の当たりにしての大英断であった。2007年の水産白書を引き合いに出すまでも無く、現代人の魚離れは顕著である。その原点は魚が嫌いになったわけではなく、料理をすることから疎遠になっていく社会環境の変化に起因する。そのため、魚文化を後世に語り継いで行く役割の存在が薄れ、断絶化の危機にあることに問題視を向け、全国の小中学校の特別講座へ積極的に参加することにより、少しでもその流れに歯止めが掛かり、関心を持ってもらうことができるように尽力されているとか。

 人間の健康によい魚はご存知のように背中の青い魚である。EPAとかDHAという成分が多く含まれているのが理由だそうだが、この弱点は熱に弱いことや鮮度

が比較的速く失われる点だそうだ。従って、それを軽減する工夫が大切であるが、その事例の一つが「ぶり大根」だそうだ。これからのシーズン、是非この家庭料理メニューを定期的に食べていただきたいものだ。